18年目のエコキュートを交換|5社見積もりで同じ機種に9万5千円の差が出た

2026/10/14

DIY

t f B! P L

18年使った日立のエコキュートを交換しました。5社から見積もりを取って、最終的に急湯デポで税込28万9,800円(補助金10万円適用後)で決着しました。

調べていく中で一番意外だったのは、ネット上の記事で強調されている「高効率モデルにすれば電気代で元が取れる」という話が、我が家の条件ではほとんど成立しなかったことです。効率より、同じ機種をいくらで買えるかのほうが圧倒的に効きました。その経緯をまとめます。





交換前の状況

  • 機種:日立 BHP-TA371(370L・フルオート・角型・減圧弁方式)
  • 製造:2008〜2009年ごろ/使用約18年・故障歴なし
  • 家族4人、四国電力「季節別時間帯別電灯」契約
  • 使い方:追い炊きは使わず高温差し湯のみ。湯張りは自動停止。「たっぷり」設定は一度も使っていない



壊れてはいませんが、エコキュートの補修用性能部品の保有期間はメーカーの製造打ち切り後9年です。18年目はすでに「壊れたら即アウト」の領域で、冬場に湯が出なくなる前に動くことにしました。

まず決めた3つのこと

1. 容量は370Lのまま

18年間「たっぷり(多め)」を使わずに真冬も足りていたので、460Lに上げる理由がありませんでした。460Lは本体価格で3〜5万円高くなります。

なお三菱の「満タンわき増し」のような機能は、押した当日だけ沸き上げ量を増やすボタンで、常用設定ではありません。普段の使い方が足りているなら容量アップは不要という判断です。

2. 水圧アップ(水道直圧)は見送り

唯一の不満が「シャワー中にトイレを流すとぬるくなる」でした。これは減圧弁方式(約170kPa)の構造上の特性で、水道直圧給湯(日立「ナイアガラ出湯」500kPa)なら解消します。

ただし直圧モデルにすると見積もりが20万円以上高くなりました。18年我慢できた不満に20万円を払うかというと、我が家では答えは「払わない」でした。

3. 補助金は使う(給湯省エネ2026事業)

区分補助額条件
基本7万円対象のヒートポンプ給湯機であること
性能加算+3万円年間給湯保温効率が基準値+0.2以上、かつインターネット・天気連動機能あり
合計10万円天気連動には無線LAN対応リモコンが必要

3万円の加算を取るには無線LANリモコンが必須なので、そのオプション代と加算額を見比べる必要があります。我が家の構成では加算を取ったほうが得でした。

一番の落とし穴:年間給湯保温効率の損得

ここが今回の最大の学びでした。エコキュートの省エネ性能は「年間給湯保温効率」(JIS C 9220:2018)で表され、だいたい3.3〜4.2の範囲に分布しています。この数字が大きいほど電気代が安くなります。

4人家族の年間給湯負荷をJIS基準の約4,500kWh、四国電力の夜間単価29円/kWhで計算すると:

年間給湯保温効率年間電気代(試算)効率3.5との差
3.5約37,300円—
3.8約34,300円年約3,000円安
4.2約31,100円年約6,200円安

つまり効率3.5のモデルと4.2のモデルを15年使っても、電気代の差は約9万円です。一方で後述するように、まったく同じ機種の見積もりが業者間で9万5,200円も違いました。効率を追いかけるより、同じ機種を安く買うほうが効くというのが結論です。

「効率0.1あたり年間460〜680円」という説明について

ある業者のサイトには効率0.1の差が年間460〜680円と書かれていました。これは夜間単価17〜22円程度(東京電力・関西電力の夜間プラン想定)の数字です。四国電力の29円/kWhで計算すると0.1あたり約1,000円になります。

2026年4月の料金改定で四国電力の夜間単価は26円から29円に上がっています。業者サイトの電気代試算は、自分の契約単価で必ず引き直してください。単価が違うと結論が変わります。

相見積もり:5社の実例

実際にメールで受け取った見積もり(補助金適用後の実質負担額)です。

業者機種方式/効率実質負担額
徳島エコキュートセンター
(運営:株式会社アップライン)
日立 BHP-FG37XU減圧弁/3.5334,800円
徳島エコキュート本舗日立 BHP-FG37XU減圧弁/3.5360,000円
チカラもち(徳島市佐古二番町)三菱 SRT-S377減圧弁/3.8385,000円
徳島エコキュート本舗
(水道直圧モデル・訂正後)
日立 BHP-FV37XD水道直圧/4.2530,000円
急湯デポ三菱 SRT-S377減圧弁/3.8289,800円

注目してほしいのはチカラもちと急湯デポです。まったく同じ三菱SRT-S377で9万5,200円の差があります。効率3.5→4.2の15年分の電気代差(約9万円)を、見積もりを1社追加で取るだけで回収できてしまうわけです。

なお価格だけでなく、業者の実体も確認しました。徳島エコキュートセンターは運営が株式会社アップライン(東京の住所・大阪の電話番号・連絡先がGmail)で、施工は下請けの進和ホームサービス。全国からネットで集客するタイプです。チカラもちと徳島エコキュート本舗は徳島に店舗のある会社です。

途中で起きたこと:見積金額の訂正

検討の途中で、ある1社から見積金額の訂正連絡がありました。水道直圧モデルについて当初49万円(補助金適用後の実質39万円)と提示されていた金額が、63万円(実質53万円)に訂正されました。差額14万円です。

起きたことを時系列の事実だけで書いておきます。

  • 最初の金額提示から訂正連絡まで18日
  • 訂正の連絡が来たのは、こちらが「その金額で進めたい」と伝えたのと同じ日
  • 訂正は業者側から自己申告されたもの(こちらが指摘したわけではない)
  • 訂正にあたって、代わりに別の商品を勧められるということはなかった

意図については断定しません。より高い商品へ誘導する動きはなく、事務処理上のミスだったと推測します(あくまで私個人の推測です)。

結果的に、この訂正のおかげで10万円安くなった

ここが今回の話で一番皮肉な部分です。

訂正によってその金額では買えなくなったので、購入先を変えることになりました。そこで仕切り直して新たに見積もりを取ったところ、その新しい1社が、5社の中で一番安かったのです。それが急湯デポの28万9,800円でした。

訂正がなければ、私はそのまま39万円で契約していました。結果的に10万円安く買えたことになります。

教訓は2つです。ひとつはメール本文の概算ではなく、最初から社判の入った正式な見積書をPDFで出してもらうこと。もうひとつは、話がひっくり返ったときに「もう1社取り直す」のを面倒がらないことです。私の場合、その一手間が10万円になりました。最終的に契約した急湯デポからは、正式見積書のPDFを受け取っています。

最終的に選んだ構成

項目内容
販売・施工急湯デポ
貯湯ユニット三菱 SRT-ST377
ヒートポンプ三菱 SRT-MU417-S
セット型番SRT-S377(370L・フルオート・角型・一般地)
リモコンRMCB-F7SE(無線LAN対応)
年間給湯保温効率3.8
金額389,800円 − 補助金100,000円 = 289,800円
保証施工10年・商品10年
支払い工事完了後3営業日以内に銀行振込

撤去・廃棄費は業者負担でした。支払いが工事完了後の後払いだったのも決め手のひとつです。


なぜ三菱にしたか

当初は日立の後継機を考えていました。ただ調べると、日立の減圧弁方式は効率3.7が上限で、4.0以上に届くのは水道直圧(ナイアガラ出湯)モデルだけです。直圧モデルは価格が跳ね上がります。

三菱とパナソニックは減圧弁方式のまま、浴槽の残り湯から熱を回収する仕組みで4.0以上に届きます。つまり「減圧弁方式で、価格も抑えつつ効率も取る」なら三菱かパナソニックという構図でした。今回その条件で一番安く出てきたのが三菱です。

三菱固有の機能では、配管を気泡で洗う「バブルおそうじ」、紫外線LEDで除菌する「キラリユキープPLUS」、断水時に貯湯タンクの水を取り出せる「パカっとハンドル」あたりが付いてきます。


新しい浴室リモコン(RMCB-F7SE)。メーカーが変わるとリモコンのサイズが変わって跡が出ることがあるので、心配しましたが、きれいに付きました。

リースと比較してみた

四国電力系の「よんでんeライフサポート」のリースも検討しました。370Lハイグレードで月5,940円、割引適用で月5,400円です。

項目購入(今回)リース
初期費用289,800円0円
月額0円5,400円
損益分岐点4年6ヶ月(これを超えると購入が有利)
10年総額289,800円648,000円
12年総額289,800円743,040円+解約手数料22,000円
12年後に残るもの本体(自己所有)なし(返却)
補助金10万円適用対象外

4年半で逆転し、12年使うと47万円以上の差がついて、しかも手元に何も残りません。初期費用をどうしても用意できない場合以外は選びにくい条件でした。

工事当日:来たのは坂出の工務店だった

ネット販売店で買うときに一番不安だったのが、ここです。

契約してから工事当日まで、実際に施工に来るのがどこの業者なのか教えてもらえませんでした。前日になっても施工業者名も連絡先も分からず、「本当に明日来るのだろうか」「何かあったらどこに電話すればいいのか」と落ち着かないまま当日の朝を迎えました。

結論から言うと杞憂でした。当日の朝に施工業者から直接電話があり、そこで初めて連絡先が分かって安心しました。

来てくれたのはエコキュートの専門店ではなく、香川県坂出市の工務店でした。ネット販売店は全国の工事を地元の業者に外注するので、こういう形になります。専門店ではないと聞いて、正直に言えば最初は少し身構えました。

ただ実際に来てくれた方はとても気さくで感じがよく、こちらの質問にも一つひとつ丁寧に答えてくれました。アンカーボルトの固定位置や、旧タンクを撤去した後の土台の状態も、聞けばその場で見せて説明してくれます。仕上がりにも不満はありません。

「ネット販売店は施工が下請けだから不安」という声はよく見ますし、私もそう思っていました。ただ今回に関して言えば、不安だったのは情報が来ないことであって、施工の中身ではなかったというのが実感です。契約の時点で施工業者名と連絡先を聞いておけば、この不安は丸ごと消えていたはずです。

★写真5|工事の様子。配管の接続部、または旧タンク撤去後の土台(基礎)。「ちゃんと見せてもらった」証拠になる1枚。※作業されている方が写る場合は、顔が分からない角度にするか、事前にひとこと断ってください。
★写真6(任意)|脚部のアンカーボルト(M12×3本)の固定状態。耐震まわりは検索で来る人が多いので、入れると強いです。

やってよかったこと/次にやるなら

やってよかったこと

  • 5社から見積もりを取った(同一機種で9万5,200円の差を発見できた)
  • 話がひっくり返ったときに、面倒がらずにもう1社取り直した(これで10万円安くなった)
  • 業者の法人番号・決算情報を調べて実体を確認した
  • 電気代試算を自分の契約単価で引き直した
  • 工事当日のチェックリストを事前に作った(旧タンク撤去後の土台の確認、完了時の動作確認、アンカーボルトの固定状態など)

次にやるなら

  • 最初から正式見積書(PDF・社判入り)を要求する
  • 契約の時点で、施工業者名と当日の連絡先を確認しておく
  • 機種を先に絞ってから業者を回る(業者ごとの推し機種に引っ張られると比較できなくなる)
  • 工事予定日の1〜2ヶ月前に動く(冬に壊れてからだと選ぶ余裕がない)

まとめ

エコキュートの買い替えで一番効くレバーは、高効率モデルを買うことではなく、同じ機種を安く買うことでした。

効率3.5→4.2の15年分の電気代差が約9万円。同一機種の業者間価格差が約9万5,000円。この2つの数字を並べた時点で、どちらに労力を使うべきかは明らかでした。相見積もりは3社ではなく5社取る価値があります。

なお効率の損得は電力契約の夜間単価で変わります。単価が高い地域(四国電力は29円/kWh)では効率差の価値が上がり、安い地域では下がります。業者サイトの試算はそのまま信じず、自分の明細の単価で計算し直してください。

※金額・条件はいずれも2026年9〜10月に私が実際に受け取った見積もりの内容です。時期・地域・現場条件によって変わります。

このブログを検索

自己紹介

スポーツカーが好きで、いつの頃からロードバイクにも乗るようになり、スーパーカブも好きになったので、乗り物が移動が好きなのです。 あとは、登山も好きですが、スポーツは子供の頃から嫌いなので、やっぱり移動が好きなのでしょう(笑)

18年目のエコキュートを交換|5社見積もりで同じ機種に9万5千円の差が出た

18年使った日立のエコキュートを交換しました。5社から見積もりを取って、最終的に急湯デポで税込28万9,800円(補助金10万円適用後)で決着しました。 調べていく中で一番意外だったのは、 ネット上の記事で強調されている「高効率モデルにすれば電気代で元が取れる」とい...

QooQ