夜のキッチンで、食洗機のランプ「パワフルとスピーディ」がチカチカ点滅したまま止まらない。しかも「ピーピー」と警告音まで鳴り続ける。
こういうの、だいたい夜に起こるんですよね。家電の故障って、なぜか週末の夜とか、疲れて帰ってきた日とか、一番対応したくないタイミングを狙ってくる気がします。
今回はわが家のビルトイン食洗機が水漏れエラーで止まり、「よし、買い替えだ」と本気で機種選びまでしたけど、エラー検索すると水漏れ不良だったので修理できそうとなりました。それで開けてみたら原因は以前の修理業者の取付ミスで、自分でホースを付け直して直してしまったという、ちょっと遠回りな話です。長くなりますが、同じ世代のナショナル/パナソニック製ビルトイン食洗機をお使いの方の参考になればと思って、迷った過程も含めて全部書いておきます。
わが家の食洗機はナショナル製、18年選手
まずは主役の紹介から。扉を開けた庫内の銘板を確認したところ、型番はNP-P45V2WSAS。メーカー名は懐かしの「National」です。Panasonicになる直前の商品です。
なんとこのシールは食洗器を引き出した裏側に貼り付けてありました。
裏側なので床に寝転んで引き出したときに気づきましたね。
本体前面には「S45EW1」とあって、これはキッチンメーカー向けの品番のようです。
製造番号が「0803〜」で始まっているので、たぶん2008年3月の製造です。家を建てたのがちょうどその頃なので、計算すると約18年。ミドルタイプ(浅型)、幅45cm、扉にキッチンと同じ面材を貼るドア面材型です。
18年ですよ。クルマなら立派な旧車の入口です。とはいえ、まだまだ現役で走ってほしいところですが、家電としては十分すぎるほど働いてくれています。
【画像:銘板の写真】
ランプ点滅の正体は「水漏れ不良」
点滅していたのは「パワフル」と「スピーディ」の2つのランプ。まずはお約束のブレーカーOFF。1時間放置して入れ直しましたが、また同じ点滅です。
パナソニックのサイトで、この世代(NP-P45VD、V1、VD2、V2)のエラー表示一覧を見つけました。それによると、
| 点滅するランプ | 内容 |
|---|---|
| パワフル+スピーディ | 水漏れ不良 |
| パワフル+標準+スピーディ | 排水不良 |
| パワフル+標準 | 給水不良 |
はい、水漏れ不良確定です。メーカーの指示は「止水栓か水道の元栓を閉めて、販売店に連絡。ブレーカーは切らないで」とのこと。
ブレーカーを切るなというのは、漏れた水を排水ポンプで外に出すためらしいです。私はもう切っちゃってましたけどね。
止水栓が……床下にある問題
さっそく止水栓を閉めようとシンク下を覗いたら、ない。どこにもない。
よくよく調べてみると、わが家の食洗機用の止水栓は、シンク下のさらに真下、床下に付いていました。
夜に床下へ潜る気力はさすがにありません。
そこで、まずは家中の蛇口を閉めて水道メーターのパイロット(小さな回転盤)を確認しました。止まっていれば、今は漏れていないということです。結果は止まっていました。食洗機の給水弁は運転中しか開かないので、運転しなければ水は入ってこないはず。というわけで、その夜はブレーカーを切ってひとまず就寝しました。
ちなみにメーカーの設置説明書では、止水栓は配管の先に固定したハンドル式のものを使う構成になっています。床下に止水栓があるのは、たぶん新築時の施工の都合でしょう。これは後で改善したいポイントとして残しておきます。
まずは買い替えを本気で検討した
18年選手だし、水漏れだし、ここは買い替えだろうと腹をくくって機種選びを始めました。
パナソニックのサイトには「買替え対応機種検索」というページがあって、今の品番を入れると入れ替えできる機種を出してくれます。これが便利でした。
わが家のNP-P45V2WSASも対応表にしっかり載っていて、給排水も電源もそのまま使えるとのこと。
ただし、今のドア面材は新しい機種には流用できません。新しい機種は「ドアパネル型」で、薄いパネルを枠に差し込む方式に変わっているからです。パネルなしでも使えるので、そこは割り切ることにしました。
候補はミドルタイプの3機種
2026年4月に16年ぶりのフルモデルチェンジでB1/C1シリーズが出ていて、旧世代のR9シリーズとの比較になりました。価格.comの最安価格(2026年10月時点)はこんな感じです。
| 機種 | 最安価格 | 特徴 |
|---|---|---|
| NP-45BS1S(B1) | 112,972円 | 最短15分の高速洗浄、高速すすぎ、AIエコナビ |
| NP-45CS1S(C1) | 99,979円 | 予洗い不要、フィルター掃除は週1回程度 |
| NP-45RS9S(R9) | 78,800円 | 旧世代。とにかく安い |
新しいB1/C1シリーズは、予洗い不要で、フィルター掃除も週1回程度で済むようになっています。今の機種は毎回フィルター掃除が必要なので、ここは地味にうれしいポイント。
定価だとB1とC1は約3万円差ですが、実売だと約1.3万円差まで縮まっていて、「これならB1かな」と心が揺れました。
リンナイも幅45cmのミドルタイプを出していて入れ替え自体は可能ですが、パナソニック同士なら給排水も脚も「転用可」とメーカーが明言しているので、DIYで取り付けるならパナソニックが安心という結論です。
キッチンの天板奥行きは65cm、ブレーカーは20A。電気まわりも問題なし。もちろん取り付けは自分でやるつもりでした。
ところが、ネットの先人たちが「直せるよ」と言っている
注文ボタンを押す直前、念のため「同じ症状で直した人いないかな」と検索してみたら、いました。
みんカラで、同じ2008年頃のパナソニック製ディープタイプの溢水エラーを、排水ホースキットの交換で直した記事を発見(こちらの記事)。この世代はホースとポンプが弱点らしく、コメント欄にも同じ方法で直した人がいました。
さらにYouTubeで、NP-P45V2(PS/PK/WS)用の排水ホースキットの品番はANP2D-460S2という情報まで見つけました。お値段は2,610円+送料。
10万円 vs 3,000円。
直らなくても損失は3,000円。どうせ買い替えるにしても本体は引き抜くので、そのついでに開けて確認すればいい。これはもう、やるしかないですよね。
本体を引き抜いて分解
本体を引き抜いて分解していきます。
引き抜く前に、給水ホースと排水ホース、それから電源をを抜かなければいけません。
電源は食洗器の下にありました。コンセントとアース線を抜くだけですが、アース線はプラスドライバーでねじを緩める必要がありました。
面倒ですが、我が家の場合は床下へ潜らないといけない。
排水ホースの切り離しは手でできました。(力のみ)
給水の方はモンキーを使いました。
ちなみに戻すときは、手でねじ閉めて手で絞められなくなったら、そこからスパナで半回転程度締め付けました。これで、本体と家をつないでいるものが外れたので、食洗器を手前へ引っ張り出します。重いので手前に台を置いて、食洗器を載せれるようにするのがいいと思う。僕はやらなかったので体制を崩しそうになりました。
あと、排水ホースからは水は出てこなかったのですが、庫内に水漏れしていた水が本体から漏れ出てきたので、ぞうきんを準備することをお勧めします。
ちなみに、うちも大量ではないもののそれなりの量の排水が出てきました。排水自体はきれいな水だったのですが、庫内のさびを伴って出来たので、びっくりしました。
中はスイッチやら配線やらホースやらでぎっしり。最初に見つけたマイクロスイッチ2個の部品を「これが漏水センサーか?」と思ったら、どうも扉の開閉を検知するドアスイッチのようでした。素人の早とちりです。
【画像:本体内部の写真】
これは食洗器の引き出しを出して下から黒いカバーを外したところ。ここには肝心のホースはないから開ける必要もなかった。一番下の蓋を外してみると、全体はきれいなのに、左側の凹んだ部分にだけ白い水垢がこびりついていました。漏れた水が何度もここに流れ込んでは乾いた跡ですね。
【画像:底蓋の水垢の写真】
底一面がサビていた
さらに奥へ進んで、外ケースの中を覗き込んだ瞬間、思わず「うわっ」と声が出ました。
本体の下側一面が、見事に錆びていたんです。茶色いサビが、ホースの通り道に沿って帯のように広がっています。昨日今日の漏れではなく、かなり前からじわじわ漏れては乾いてを繰り返していたんだと思います。
【画像:底一面のサビの写真(ビフォー)】
サビの真ん中、底の一番低いところには、青い線がつながった白い小さな部品がありました。これが漏水センサーです。漏れた水がここに溜まって検知し、「パワフル+スピーディ」の点滅になっていたわけですね。
犯人は、前回の業者の"横着取付"だった
そして肝心の排水ホース。見てみると、ポッキリ割れていました。
ここで思い出したのが、このホースは以前に一度、業者さんに交換してもらっているということ。18年前のオリジナルではないんです。
よく見ると、ホースには取り付け位置を示す印が付いています。ところが、その印をまったく守らずに取り付けられていました。そのせいで、食洗機の庫内(引き出し)を手前に引き出すたびに、ホースに必要以上の力がかかっていたようです。毎日毎日、引き出すたびにホースが引っ張られ、こじられ、ついにポッキリ。
経年劣化でも部品の寿命でもなく、取り付け方の問題。印があるのにそれを無視しているので、これはもう間違いありません。横着されたなぁ……。
【画像:割れた排水ホースの写真】
ぱっくりと割れているのは修理中に大きく開いたせいだとは思います。
キットは欠品。延長ホースで繋いで付け直す
原因が取り付け方なら、直し方はシンプルです。割れた部分からホースを切断して、今度は取付用の印をきちんと守って付け直します。とはいえ、ぱっくり開いている部分を切断するのでその分を考慮して位置は調整しますが。
ただ、切った分だけホースが短くなります。そのままでは排水ホースが排水管まで届きません。そこで当初の予定どおり排水ホースキット(ANP2D-460S2)を買おうとしたら、なんと欠品。18年前の機種の部品なので、さすがに在庫も心もとないようです。
代わりに見つけたのが、パナソニック純正の延長用排水ホース ANP2D-14(1.4m)。Amazonで1,408円でした。これで短くなった分を延長して繋ぎました。純正品なので、接続もピッタリです。
【画像:延長ホースで繋いだ写真】
ホース同士のジョイント部分も購入した商品に含まれていたのでラッキー
繋いだあとは、ホースに折れやねじれがないか、庫内を引き出したときに引っ張られないかを確認しました。これで庫内を引き出しても、ホースに無理な力はかかりません。
同じエラーが出た人はひとまず分解してみることをお勧めします。ホースそのものが劣化しているなら排水ホースキットでの交換、うちのようにホースが割れただけなら延長ホースで繋ぐ、という選択肢もあります。
サビ退治はホルツのカラーラストップで
せっかくここまでバラしたので、サビも退治しておきます。まずは穴が開いていないか、念入りにチェック。幸い、穴は開いていませんでした。鋼板に穴が開いていたら、次に漏れたときに水がキャビネットへ直接落ちてしまうので、ここは本当にホッとしたポイントです。
サビを落として、ホルツのカラーラストップを塗っていきます。クルマいじりでおなじみのアイテムが、まさか食洗機で活躍するとは。食洗機の中は水と湿気と熱にさらされるので、組み戻す前に一晩しっかり乾かしました。
なお、漏水センサーの検知部分は塗料で覆わないように注意しています。ここを塗りつぶすと、次に漏れても検知できなくなりますからね。
【画像:塗装後の底面(アフター)】
組み戻して、復活!
組み戻して止水栓を開け、ドキドキしながら試運転。
……ランプ、点滅しません。警告音も鳴りません。普通に洗って、普通に乾燥して、普通に終わりました。
直りました。かかった部品代は延長ホースの1,408円だけ。10万円の出費を先送りです。
しばらくは、運転のたびに下のキャビネットを覗いて、にじみがないか確認していくつもりです。
宿題:床下の止水栓を床上に持ってきたい
今回いちばん困ったのは、実は故障そのものより「止水栓が床下にあって夜に止められない」ことでした。なので次は、止水栓を床上に持ってくる計画です。
構成はこんな感じで考えています。
- 床下の今の止水栓はそのまま残す(元止め用)
- そこから日本水道協会認証のフレキ管(G1/2両ナット)で床上へ立ち上げる
- 床上にオンダ製作所のボールバルブ AE7-13M(G1/2×G1/2)を付けて固定する
- そこから食洗機の給水ホースへ接続
水道管はとりあえずこのまま。やる気が出たらまた記事にします。
まとめ
- ナショナル/パナソニックの旧型ビルトイン食洗機で「パワフル+スピーディ」の点滅は水漏れ不良
- まずは止水栓を閉める。止水栓が届かない場合は、水道メーターのパイロットで漏れが続いているか確認
- 買い替えるなら、パナソニックの「買替え対応機種検索」が便利。2026年10月時点では新型のB1/C1シリーズがお買い得
- この世代は排水ホースが弱点。NP-P45V2系の排水ホースキットはANP2D-460S2(わが家の時点では欠品)。延長用排水ホースANP2D-14で繋ぐ手もある
- ホースを交換したことがあるなら、取付用の印どおりに付いているか要チェック。庫内を引き出すたびにホースがこじられて割れることがある
- 買い替えるにしても本体は引き抜くので、ついでに開けて確認する価値は大いにあり
18年選手、もうひと頑張りしてもらいます。次に壊れたときは、今回の比較結果がそのまま使えるので、それはそれで安心です。
※分解・修理は自己責任でお願いします。作業前に必ず電源を切り、止水栓を閉めてから行ってください。











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